心・息・動について
気功の三要素に「調身・調息・調心」があります。この三要素は、中国天台宗の智顗(ちぎ)が、座禅による瞑想法を解説した「止観法」の調身・調息・調心の言葉を、そのまま気功の三要素として転用したものです。さて、気功は中国の伝統理論に基づき、体と呼吸と心の三つを関連させて行う健康運動のことですが、まず、体を調えるとは、姿勢を正しくして、体の無駄な力を抜くことです。次に、呼吸を調えること。深くゆっくりとした呼吸によって、体の邪気を吐き、自然のエネルギーを体内に入れること。そして、心を調える。これが最後に来ていることは、心を調えることが一番難しいからです。体を動かすことによって、あるいは深い呼吸によって心が調うのです。