(11)見取り稽古

楊名時先生の指導法は、見取り稽古でした。型や足の動かし方といった型の説明は、一切行いませんでした。まして手取り足取りの個人指導など、一度も見たことも聞いたこともありません。ただひたすら先生の動きを見て、それを真似て覚えるのです。

 40年来の稽古の中で、楊名時先生が強調されたことは、「心の自由」でした。無心で太極拳を舞うことにより、型を超えた“自然との一体感”をつかんで欲しかったのだと思います。

楊麻紗

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