(25)ふんわりと柔らかく

桜花爛漫、ようやく春の到来です。新学期も始まりました。しばらくお休みしていた楊名時先生のエピソードも再開です。

太極拳の型についても理論についても、楊名時先生は、細かい指導をすることはあまりありませんでした。とにかく気持ちよく体を動かすことを優先していました。

健康太極拳を学ぶ人が、第一心がけることは上手く舞うことではなく、いかに心を開放して「気持ちよく舞うか」と。呼吸も自然に行い、体のどこも窮屈にならないようにします。

「太極拳を舞う時はふんわりと柔らかく」と先生がよくおっしゃっていました。私もこの言葉が大好きです。中国の難しい表現をつかわず、あえて感覚的な言葉を選択。太極拳の長年の稽古から体得した要諦を、かみ砕いたやさしい言い方で、ゆったりとした口調で話される楊名時先生は、やはり太極拳の大家でありました。

楊 麻紗

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