2008年のNHK調査で、日本人の一番好きな言葉は「ありがとう」でした。「ありがとう」の一言があるかないかで、人の気持ちやその場の雰囲気がずいぶん変わります。中国語の「シェシェ」や韓国語の「カムサ」は感謝の気持ちを表す言葉です。
楊名時先生は「ありがとう」の言葉が大好きでした。家庭生活や仕事はもちろん、タクシーの運転手やトイレの清掃の人に対してもとても丁寧な語調で「ありがとう」を言うので、言われた側が温かい気持ちいっぱいになります。
「ありがとう」の言葉が自然体で出る楊名時先生は、誰からも好かれ、尊敬されました。平成17年7月3日、楊名時先生がこの世を去る時も、「ありがとう」と私に言ってくれました。
小林正観氏は「ありがとう」をたくさん言うと、幸せになれると解いております。楊名時太極拳の終わりの挨拶には必ず、「仲間と共に太極拳が出来たことに心から感謝します」という意味で皆が呼吸を合わせ「シェシェ」を言います。「ありがとう」をどんどん言い合って、幸せになりましょう。
楊 麻紗