(46)冷水摩擦50年

 寒中お見舞い申し上げます。

もうすぐ立春だというのに、大寒波が日本を襲っています。30日には都心でも積雪がありました。また、週末には北海道や日本海側は台風並みの爆弾低気圧により、吹雪や大雪に見舞われていますが、私の故郷の新潟県・朝日村では1メートル以上の積雪だそうです。皆様お元気ですか?

楊名時先生の健康法には太極拳のほかに「冷水摩擦」があります。冷水摩擦をやるきっかけは、若い時からのアレルギー鼻炎を治すため医師より勧められたと聞いています。以来、2005年5月帯津三敬病院に入院するまで冷水摩擦を行っていました。その間、実に50年の長きに亘ります。

冷水摩擦は昔からある健康法で、水につけたタオルを強く絞り体を擦るもので、血液の循環と代謝を高める効果があるといわれています。次に、楊名時先生のやり方を紹介しましょう。

朝食の1時間前に起床し、洗面所で上半身裸になり、冷水につけて絞ったタオルで首から腕の前後面を擦ります。そして、タオルを冷水ですすぎ、次に胸と腹、背中と腰を擦り、最後に洗顔とひげを剃ります。約30分ほどかけて行うのですが、洗面所には暖房がありません。しかし、冷水摩擦を行った後は顔はピンク色になり、体がとても温かそうに見えました。

楊名時先生はこの冷水摩擦を寒中でも欠かしたことはなく、また旅行中でも必ず行っていました。そのお陰でしょうか、風邪やインフルエンザにかかったことは、50年間私の記憶にありません。太極拳と冷水摩擦、継続は力なりです。

楊 麻紗