(41)冠雪の富士山

 立春とは名ばかりで厳しい寒さが続いております。皆様おげんきですか。

この寒の戻りはしばらく続くそうです。風が流行っているうえにスギ花粉も飛び始めました。体調管理に十分お気をつけください。

 さて、埼玉県の越谷市にある教室に向かう途中のことです。新宿から埼京線に乗り武蔵浦和で乗り換えて、越谷レイクタウン駅で降りる約1時間余りの間、私は読書を楽しんでいます。1月7日の初日、東京の赤羽を過ぎ埼玉の戸田公園駅に近づいたころ、何気に車窓をみると雲一つない冠雪の富士山が見えるではありませんか。その神々しさは息を呑むほどでした。私はうかつにも富士山が埼玉で見えるとは全然知りませんでしたので、驚くと同時に感動しました。そして、武蔵浦和の乗換駅まで席を立って富士山を眺めておりました。その日の稽古は気が充実していたことは言うまでもありません。1月7日より今日まで4回稽古に通いましたが、いずれの日も富士山が眺められラッキーでした。

 楊名時先生は富士山が大好きでした。東海道新幹線に乗るときは、楊名時先生自ら駅に行き切符を買うのですが、その時は必ず富士山の見える側の真ん中の座席をとるのが常でした。そして、富士山が見えると「きれいだね、今日はいいことがあるよ」とニコニコ顔になるのです。見えないときはとても淋しそうでした。

 富士山は日本の象徴として世界に知られておりますが、その優美な姿が最も輝くのは雪化粧した富士山ではないでしょうか。富士山は高さだけでなく、日本一の癒しの地だそうです。その癒しの力は富士山に登らなくても、その姿を眺めたり写真や絵を飾るだけでも効果があると聞きました。

 我が家の楊名時先生の写真脇には、冠雪の富士山の絵とカレンダーを掛けております。

楊 麻紗

PAGE TOP