五黄という年のせいでしょうか、日本列島は猛暑、ゲリラ豪雨、東北の長雨など激しい気象にみまわれておりますが、皆様お元気ですか。
太極拳で良い汗をかいて、熱中症・夏風邪などにかからないようにしましょう。
*****
さて、楊名時先生の好物に「甘酒」があります。外で食べる時は中華料理が多いのですが、家庭ではほとんどが和食です。特に、甘酒は一年中飲んでおりました。私は甘酒の甘みが強いので、楊先生と初詣に行ったとき外でしか飲みませんでした。
ところで、甘酒は夏の飲み物だということを知っておりましたか?俳句では甘酒は夏の季語になっております。一夜酒、甘酒売りなどの傍題がついており、江戸時代には甘酒売りの行商も盛んだったそうです。私は長い間、なぜ甘酒が夏の季語になっているのかよく分かりませんでした。
最近、その理由が分かりました。しかも、体にすごく良い発酵食品であることも。東京農大の小泉武夫教授は、日本の数ある発酵食品の中で甘酒が一番すぐれており、「甘酒は飲む点滴」といっています。ブドウ糖が20%強、ビタミンB群が多く、またアミノ酸も豊富に含まれているとのことです。これらの栄養素が免疫を高めてくれるのです。
江戸時代でも夏は相当蒸し暑かったそうで、今のように冷房があるわけではありませんので、夏バテをする人も多かったとか。そこで、体の弱い人が甘酒を安く買って飲めるように、幕府が保護していたそうです。因みに甘酒一杯の値段は4文で、お酒の4分の一です。
テレビでこのことを知ってから、私も甘酒を薄めて甘さを加減し、冷やして飲んでおります。楊名時先生を偲びながら。。。 皆さんも日本が誇る発酵食品の甘酒を飲んで、厳しいこの夏を元気に過ごされては如何でしょうか。
楊 麻紗