(42)霧島神宮へ再び  前編 

 以前、楊名時先生のエピソード(40)で述べました気について、もう一度触れたいと思います。

 「気」はまだ科学上ははっきりと解明されておりませんが、「気は見えずして働きあるのみ」と、何千年も昔から言われております。その見えない気の働きを10年前に太極拳の教室で体験してから、私は気の存在を確信するようになりました。東京・池袋教室の70代の男性は、楊名時先生が入室すると必ず肩や首を動かし始め、わなわなと震えだすのです。そして、楊先生が手を動かし始めると、絶叫して教室中を駆け回りました。しかし、楊先生が「大丈夫、大丈夫」と語りかけると、不思議なことに男性の動きがピタリと止まりました。

 不思議なこともあるものだなと思っているうちに、その男性は私にも反応するようになりました。稽古のあとで、男性に尋ねました。

「太極拳や気功の先生ならどなたにも反応するのですか?」

「いいえ、楊名時先生と麻紗先生だけです」と。

 因みに、男性の反応が強く表れるのは神社に参拝した翌日の教室であることが分かりました。一番反応の強かったのは霧島神宮でした。このようなことがあって以来、霧島神宮は気場の強い場所として印象深いものとなりました。

5月20日、前日、出水市で行われた「肥薩友好会研修会」に参加した県外組14名と共に、私は10年ぶりに霧島神宮を訪れることができました。

楊 麻紗

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