東京に初雪が降った前日とは打って変わって、1月10日の初稽古は新春に相応しい、寒中のきりりとした空気と素晴らしい快晴の日となりました。
去年より多くの皆様をお迎えして、東京武道館の松の板張りの広い道場が狭く感じられるほどでした。声を合わせた「新年ハオ」の挨拶、そして全員での八段錦・二十四式の通し稽古で楊家養心太極拳の2009年がスタートしました。
今年は、マイクを持って語りかけていらっしゃる楊名時先生のお写真が道場正面で私達を見守って下さいました。
「暗い世相の中にあって、人と争わない楊名時太極拳があるということはとても幸せなことであり、その太極拳を通して共有共感できる仲間がいて、そこに自分の居場所があるということが、私たちの人生に豊かさをもたらす本当に幸せなことであるということを思う時、楊名時先生が、よくぞこういう世界を作ってくださったと感謝感謝です」との麻紗先生のお話は、新春稽古に集った皆の思いそのものです。
師範の先生方の二十四式の演舞は、楊名時先生のお心を引き継いで指導されている気概が満ち溢れる心を体現した素晴らしいものでしたが、そのほかの方の演舞もまた、楊名時先生の志を感じながら一つになったと感じられるもので、楊家養心太極拳としての年輪が確実に一つ増えたと実感いたしました。
楊麻紗先生の胸でひときわ目を引いた楊家養心太極拳の新しいワッペンには、太極図に楊名時先生の筆で「夢」「心・息・動」の字が記されています。年の初めにあたり、私達もこのワッペンを胸に、心を一つにして稽古に精進して参りたいとの思いを新たにし、恒例の三本締めで閉会となりました。
牧野智子記
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初稽古に寄せて
師の文字のワッペンつけて初稽古
淑気満つ心ひとつの大演舞
道場に太鼓のひびく寒の入り
楊麻紗
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