宇宙と息を合わす呼吸法

いつもお世話になっている下村のぶ子海竜社社長より、自社出版の『ほんとうに70代は面白い』という本を頂いた。作者は桐島洋子です。表紙のにこやかな桐島さんの写真と、本の帯の「聡明な女性は素敵に老いる」の大きな文字が、読み手の興味をそそります。私も70代ですので、早速、わくわくしながら読みました。

 桐島洋子さんは1937年東京生まれ。文芸春秋に9年間勤務のあと、フリージャーナリストとして、海外各地を放浪。70年に作家デビュー。処女作の『渚と澪と舵』は私も読みました。作家としての桐島さんよりは、未婚で3人の子供を立派に育てたすごい人、のイメージが強いのではないでしょうか?私は彼女の自由でエネルギッシュな生き方に驚き、感心したものでした。

 そんな桐島さんが50代から林住期(人生の収穫の秋)を宣言して、カナダのバンクーバーに住まいを持ち、1年の3分の1はそこで暮らし豊かな自然と親しみ、気功や瞑想を通じてスピリチュアルな世界にも触れ、より良い人間関係を築いて来たこと。そして、70代からは東京の自宅に私塾<森羅塾>を開いた経緯などが綴られています。

 その中で、気功との出合いが記されています。還暦を過ぎたころ頚椎を捻挫していまい、頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどの強い症状に悩まされ、名医の整形外科や整体の先生を渡り歩いたが、症状は軽減しなかったそうです。こんな時、気との付き合いが始まり、根治はしないが症状とうまく付き合えるようになったという。そんな桐島さんがお勧めする「呼吸法」を紹介します。

 仰向けに寝て眼を閉じ、両腕の力を抜き、呼吸に注意を向ける。呼吸を変えようとはしないで自然に息を吸いながら、宇宙が自分に息を吹き込んでいると想い、息を吐きながら、宇宙が息を吸い込んでいると想う。

 自分が主体ではなく、宇宙が呼吸をしていて、自分が受身で呼吸させられているとイメージする。宇宙に息を吹き込まれるたびに、全身に、手足の先々まで、その息が行きわたるとイメージする。これを寝起きか寝る前に10回繰り返す。

 この呼吸法は、桐島さんが敬愛するアンドルー・ワイル博士(代替医療の第一人者)から教わった「宇宙と息を合わせる呼吸法」だそうです。早速、私も就寝前に実行しています。とても気持ちが落ち着きますので皆様もどうぞ。

養心会師家 楊 麻紗

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