7月8日・9日、信州北志賀竜王で養心会初の太極拳合宿研修交流会が行われ、岩手・大阪・常滑・大口町と東京近郊から38名の参加者がありました。
自然の残る爽やかな高原の中の会場で、午後2時より太極拳の研修が始まりました。楊麻紗先生のご指導で、全員による前半の八段錦・太極拳の演舞が終わったところで、「楊名時太極拳と気功」についての講義を、麻紗先生より伺いました。その内容は、太極拳は中国の古くから伝わる武術を源に、儒教・道教・仏教哲学をその道とした健康法で、楊名時先生は太極拳は中国の文化遺産であるとおっしゃった。そして、調身・調息・調心は気功の三要素で、医療・武術・宗教などの流れを汲む心身調整法を一括りにした名称で、心と身体と呼吸を結びつけ行う健康法であること。このような広々とした北志賀の所で太極拳を行うことは、心の浄化となるばかりでなく、大自然と一体となり心身も解放される、というお話でした。
部分稽古は③「白鶴亮翅」と④「搂膝拗歩」を麻紗先生のご指導の後、4グループに分かれ、東京・西武教室の師範を中心に指導を行いました。とても充実した稽古でした。
夕食後の8時からは、1時間のレクチャーです。前半は楊砂織師範による楊名時先生の太極拳のビデオを鑑賞しながら、先生の動きの特徴について丁寧な解説があり、改めて楊名時先生の美しい動きに感動しました。そして、砂織師範は中国生まれの楊名時先生が、日本に来て太極拳と気功も含めて広めてくれたことに感謝しますと、話されました。後半は杉江満寿夫先生による「気の感じ方・組場帯功で自然治癒力アップ」の講義です。参加者全員が輪になって気の感じを教えてもらい、両隣の人と掌に気を送りあうと、お互いの気を感じ痛いようなピリピリとした感覚を体験することができました。有意義なレクチャーでした。
翌日7時からの早朝稽古は、ホテル7階の広いテラスで行いました。眩しい程の晴天に恵まれ、朝日に輝く遠くの山々、抜けるように澄んだ青空、吹く風の心地よさを感じながら、たくさんの赤とんぼと一緒に太極拳を舞うことができました。
朝食後は、昨日と同じ会場で研修です。部分稽古は「太極の華」である⑨単鞭と⑩雲手と⑪単鞭を、麻紗先生のご指導で繰り返し行いました。最後に、杉江先生より「有意義な研修会で感謝します」と、挨拶がありました。
今回の合宿研修交流会は初めてでしたが、会場の広さ・食事・ホテル側の心遣いなどに十分配慮されていて、大満足でした。そして、何よりも爽やかな高原の大自然を満喫した、内容の濃い充実した研修交流会でした。
野田 久子記
コメント