東京の某教室に通う60代の人のお話です。この人は目が悪く膝も少し痛めているのですが、教室にはヘルパーさんを伴って来ていました。とても明るく活発で、稽古はほとんど休むことはありません。電車に乗って教室に通うことは大変なのに、良く続けて稽古に来られるなあ、と感心していました。
彼女が家庭の都合で6か月、太極拳の稽古をお休みしました。その間、歩行のバランスが崩れ、稽古していた時より歩きにくくなったと言うのです。太極拳は全身を使って空間をゆっくり動くため、下半身の筋肉が鍛えられると同時にバランス感覚も鍛えられるのです。
稽古に通っていた時は気持ちの良さは感じていたものの、太極拳のバランス効果をあまり感じたことはなく、今回お休みしたことによりその効果を実感したのだそうです。目の悪い彼女は、私たち以上にそのことを強く感じたことでしょう。来期より、教室に復帰するそうです。その日を今から楽しみにしています。
養心会師家 楊 麻紗
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