去る11月16日、17日に行なわれた「篠島合宿交流会」で、不思議な体験をしました。それは合宿初日、気が溢れ出ていた全体稽古を終えた後の夜の懇親会のことです。宴会は大いに盛り上がり、地元の方々による度肝を抜くような余興に会場は爆笑の渦となりました。抱腹絶倒とは将にこのことです。
出し物の奇抜なアイデアはさることながら、人を歓待する喜びを全身全霊で表現していました。その心が伝わり、全員が手拍子・足拍子と乗りに乗って最高潮になり、最後は皆で踊りだしました。こんな愉快な宴会は初めてです。嬉しさのあまり涙が出ました。全員の心が一つになり絆が深まった懇親会でした。
この合宿交流会を主催して下さいました杉江満寿夫師範が、
「今日は精霊たちが写るかもしれない」
と、ニコニコしながら写真を撮っていました。
「精霊?何ですかそれは」
「エンジェル。全員の心が一つになった時に天上から精霊たちが降りてくるんです。しかも精霊たちは楽しいことが好きみたいですよ」と。
私は半信半疑でしたが、心の中では現れて欲しいと願っていました。
東京に帰った翌日の朝、杉江師範から
「写っていました、精霊たちが!」
と、弾んだ声が電話口から聞こえました。私は嬉しくなり、
「杉江先生、有難うございます。精霊たちが私たちを応援して下さったのですね」
と、思わず叫んでいました。
心理学博士、教育学博士の小林正観氏によると、神仏・守護霊・精霊は存在するらしい。精霊とは肉体を持たない存在のことで、実際に杉江満寿夫師範から頂いた写真には、丸く白いもやのような精霊がたくさん写っていました。もやは曼荼羅に酷似していました。人により精霊、エンジェルと言うそうです。その写る共通項はその場に居合わせている人々全員が、笑顔で喜びに満ち溢れていて否定的な言葉が一言も発せられなかった時と、小林正観氏の著書に記されています。
精霊たちが私たちと一緒に楽しんだ夜の宴会は、楊名時太極拳の原点を再確認し合ったものでした。そして信念を貫く勇気を頂きました。伊勢神宮に近い篠島の地で、地元の方々の人情の厚さに触れ、参加者全員の心が一つになったことにより、喜びの精霊たちが降りてきたのだと思います。有難いことです。
精霊たちは神様からのプレゼント!
楊麻紗記
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(山本鈴代)
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