去る11月9日(土)10日(日)の2日間、愛知県常滑市サザンアリーナで、今年で第7回目を迎えた恒例の楊家養心太極拳の交流会が開催されました。
晩秋の穏やかな空に柔らかな日差しが注ぐ午後、東京から常滑の駅に到着しますと、「楊家養心太極拳」ののぼりを立てて常滑の皆様がお出迎えくださり、久しぶりの再会に喜びの声が上がりました。
楊麻紗先生をはじめとする関東からの参加者、また大阪や奈良の関西から、そして愛知県各地からの同心同学に加えて、遠くは仙台からも蛯名美知夫先生がご参加くださり、この日を楽しみにして集まった総勢は200近くになりました。
楊麻紗先生の挨拶に続き、知多サザンライオンズクラブ会長の鈴木桂会長のご挨拶をいただきました。
楊麻紗先生のご指導で全体稽古、模範演舞、4つのグループに分かれての演舞披露、初伝から師範までの審査などが行われました。4時間まるごと太極拳三昧でしたが、あっという間に感じられました。
全体稽古は、屋外で囀る鳥の声とそよぐ風の音以外は、同心の息遣いと足運びの音が揃って聞こえるのみという、200人の気が集中していてしかも自然と同化している素晴らしい稽古でした。天の和、地の和、自然の和、人の和がそこにありました。
各グループの演舞では、東京・仙台グループ、大阪・奈良グループは各教室の混成グループでしたが、気を合わせた演舞を拝見できました。また愛知県内の2グループの大勢の皆さんの演舞は、感動で鳥肌が立つほど気がひとつとなった演舞でした。
部分稽古では、特に動きが大きく難しいとされている「転身左蹬脚」「左下勢独立」について、細かい動き、脚運び、注意すべき点について、楊麻紗先生が動きのお手本を見せて下さりながらご説明くださいました。参加者はみなできるだけ近くに寄って集中して、一つとして見逃さないという気合を感じました。同時に東京の先生がたの部分演舞も拝見できたのは、交流会ならではの成果でした。
夜の懇親会は、会場を料理旅館に移して行われました。歌あり、踊りあり、お土産争奪のジャンケンゲームあり、寸劇ありで、どこを見ても笑顔、どの方も笑いに溢れていて、嬉しくて楽しくて愉快な熱気あふれる素晴らしい宵でした。これだけのおもてなしプログラムの裏には、相当な準備があったことと思い、感謝の思いで一杯でした。
翌朝の早朝稽古は、セントレア中部国際空港を正面に臨む海岸で海の気をいっぱい吸いながら行いました。静かに打ち寄せる波間にはトビウオが跳ねたり海鳥が羽を休めたりしている、風の穏やかな朝でした。楊名時先生が雨の降り始めを止めて下さっていたのでしょうか、八段錦と24式を終えると同時にポツリと降り始めました。
常滑のみなさま、本当にありがとうございました。謝謝。
牧野 智子
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