3月24日(日)、恒例の唐招提寺参拝、奉納演舞が行われました。
私が初めて奉納演舞に参加したのは、23年前の2001年4月。太極拳を習い始めてまだ8年目でした。その時は運よく、楊名時先生の素晴らしい太極拳を近くで拝見できて、大変感動いたしました。楊名時先生の流れるように美しい、軟らかな指先からの気を感じながら舞えた事は、私にとりまして貴重な体験でした。
それから時が経ち、ご縁あって中村二可先生の後を引き継いで、楊麻紗師家による養心会の「唐招提寺参拝・奉納演舞」の行事のお世話をさせて頂くようになり、今に至っております。
毎年、楊麻紗先生から行事日程のご連絡を頂きましたら、寺務所に行事実施承諾のお願いに伺います。その折には、金堂に必ず参拝をして、晴天での無事盛会をお祈りしていますが、今年も祈りは届かず、2年続いての雨天となりました。
昼食所の「大納言」では、ほとんど降っていませんでしたので、「何とかこのまま降らないで」と祈る思いで唐招提寺に向かいました。しかし、唐招提寺金堂裏の中庭に着いた時には、雨は本降りになっていました。そこには、楊麻紗先生を始め、東京、常滑、大阪、京都、奈良からのお仲間45名が心配そうな様子で集まって下さっていました。雨はやみそうにないので「困ったなと・・・・・」
楊麻紗先生、楊砂織先生ともあれこれ思案しましたが、今年も帽子やカッパで傘を片手に開始。雨音に耳を傾けながら、立禅、甩手、八段錦の前半をして、太極拳24式を舞いました。
傘を持ち替えて動くのは、始めは少し戸惑いましたが段々と慣れてきました。お仲間との気の通い合いを感じながら舞っていますと、不思議なことに雨の冷たさも感じず、演舞終了後には澄んだ心地になりました。
楊麻紗先生からも「雨は清々しい気が流れて、いらない物を取り除いて清めてくれます。雨もまた良し」とお言葉を頂きました。皆さん笑顔での集合写真の後、一本だけ誇らしげに植わっている、瑞々しく美しい満開の緋寒桜を愛でながら、鮮やかに青々と広がる苔の庭を通って、鑑真和上様の御廟へ。それぞれお参りをして、和上様をお偲びしました。
足元の悪い中でしたが、今年も無事に奉納演舞と参拝が出来た事に感謝いたします。そして来年は、晴れますように!有難うございました。
平山裕子
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