2012年新春初稽古

 楊家養心太極拳2012年新春初稽古  楊名時太極拳24式  八段錦 

 24節季の小寒にあたる新春初稽古の日は、寒晴れで気分もぴりりと引き締まり、楊家養心太極拳の120名近い同心の皆様が心を合わせて初舞いをしました。

 このあと改修に入るという東京武道館の道場の松の木の床に、田村師範の音頭による新春の手締めの手拍子の音、そして新年ハオの元気な挨拶の声が響き、八段錦から初稽古が始まりました。今年の楊名時先生のお写真は、国立劇場の舞台で着物に着袴姿で太極拳白鶴の舞いを舞っておられる姿で、稽古を見守ってくださいました。

 楊麻紗先生のご講話は、楊名時太極拳の真髄についてのお話でした。

 楊名時先生の太極拳は競技ではなく健康法であり、長い年月続けることにより美しさの域に達するものであり、やがて芸術の域まで昇華させようとするものであったこと、また祈りの舞いであって、その舞いを続けていくうちに自分の心が浄化していくものであり、浄化していくと、自ずと美が生まれるとおっしゃっていたそうです。

 丹頂の白鶴は一羽が声を上げて舞い上がると、群全体が飛び立って実に美しいものであるというお話もありました。

 養心会の歩みに連れて、今年はこれまでの年より白い道着で臨まれた方が多かったので楊麻紗先生ともに舞う太極拳24式の稽古は、楊名時先生の表現された太極拳の精神を受け継いでいくことを目標とする同心の皆様の心がひとつになった白い鶴たちの群舞のように見えました。

 この場に集ったいろいろな教室のかたがたが、太極拳歴の長短に係わらず皆が一緒に稽古をすることで交流し合って、お互いの気が通い合い伝わって行くことにより、ひとりひとりの太極拳の成長に繋がることを改めて感じることができました。

 大きな自然災害に見舞われた昨年の言葉に“絆”が選ばれたのは、普段は感じなかった人と人との繋がりを強く意識されたゆえでしょう。

 同心一人一人が、養心会がどういうものかを自覚したとき、ひとつの同じ健康法を目指している友同士の深い繋がりが自然とでてきて、それが養心会太極拳の本当の意味での深い絆になりましょう。

 楊名時先生に感謝しながら、同心一同、今年一年も “白鶴の舞い”の名前の由来と意味を深く心に思いながら、太極拳に精進しようと誓い合いました。     

                             (牧野智子記)

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