極暑の中にも虫の声

極暑の中にも虫の声 2013年 写真:楊麻紗先生   楊名時太極拳24式  八段錦  
写真提供 楊 麻紗先生

日本全国、残暑というより極暑が実感の毎日ですが、皆様お元気ですか?熱中症で病院に運ばれた人は、5月~8月中旬までで4万人を超えたそうです。今年の夏の暑さは、本当に異常ですね。私は太極拳でよい汗をかいて元気です。

 さて、8月14日に楊名時先生のお墓参りに行きました。とても暑かったのですが、川のせせらぎや竹林を渡る風が清々しく、3年前大勢の方々が参加してくださった7回忌墓参を思い出し、胸が熱くなりました。そして、楊先生に祈りを捧げていると、お墓の前を揚羽蝶がよぎって行きました。この蝶は楊先生の化身かな?と思うほど、タイミングよく現れたのです。

 このことを<夏蝶のよぎって行きし夫の墓>と句にまとめて、17日の句会に出しましたら、特選になりました。夕食を終え気分よく家路につき、自宅近くまで来るとクーラーの室外機音に混じって、コオロギが鳴いているような気がしました。まさか、この暑さの中で鳴くはずがないだろうと思ったのですが、ひょとしたら本当に鳴いているのかもしれないと思い、静かなところで耳を澄ますとコオロギが鳴いているではありませんか。今年初めて聞く虫の声に暑さを忘れ、しばらく聞き入っていました。

 この極暑ともいうべき残暑の中、虫たちの鳴きだすタイミングは体内時計の働きで自然なのでしょうが、私たちには秋の気配を感じさせる嬉しいサインです。秋は近くに来ています。もうひと踏ん張りして、厳しい残暑を乗り切りましょう。

                           養心会師家 楊 麻紗

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